Ultraman

映画「Ultraman」見てきましたので感想など。
えー……残念ながらあんまり高い評価をあげられる映画じゃなかったんですが、ちょっといくつか気になったことを書いてみます。
例によってネタバレを含んじゃってるのでこれから見に行く人は見ないでくださいね。


難病の息子を抱える百里基地所属のイーグルドライバー・真木舜一は、息子と過ごす時間を増やすために自衛官を辞する決心をしていた。ところがある夜、スクランブル発進した真木は赤い発光体に遭遇、墜落。機体は大破したが、真木自身は奇跡的に無傷で生還した。
その後自衛隊を退官し、小さな民間航空会社で働いていた真木だったが、幸せな時間は長くは続かなかった。ある日拉致同然に政府特殊部隊の施設に連行された真木は、そこで科学担当官・水原沙羅から驚くべき事実を告げられる。遡ること3ヶ月前、深海で隕石調査に当たっていた海上自衛隊の有働二尉は蒼い発光体と遭遇、収容されたが、その後怪物へと変貌、多くの自衛官を食い殺して逃亡していたのだ。そして有働は、やがて赤い発光体が自分を追って現れ、自分はそれを殺しに行くだろうことを予言していた。自分も同様の化け物になるのかと恐れる真木……沙羅はそんな真木を囮に、有働――「ザ・ワン」抹殺の罠を張る。しかし現れた「ザ・ワン」は自衛隊員を蹴散らし、沙羅にも牙を剥く。だがその時、覚醒した真木が光に包まれ、「ザ・ネクスト」へと変貌していった――


もちろんこのあとにもまだ続くんですがそれは劇場で。
まず見所はなんといっても冒頭のイーグル関連のシーン、自衛隊協力による映像は迫力満点です。基本的な航空用語を理解しておくとさらに楽しめると思います――って、そんなのは子供に要求することじゃないようなw
真木が最初に変身するシーン、ザ・ネクスト「アンファンス」とザ・ワン「レプティリア」の戦いは良かったですね。そもそも頭上に屋根があるところでの巨大なウルトラマンの戦いなんてのは初めて見る訳でw アンファンスは不完全体で、全長が10メートルほどしかない、という設定は些かこじつけっぽいですが、そんな疑念を吹き飛ばすほど迫力ある格闘戦はこれが円谷特撮ということを忘れさせる出来(どういう意味だ)。
そして地下坑道での再戦を経てザ・ネクスト「ジュネッス」対ザ・ワン「ベルゼブア」および「ベルゼブア・フローネ」との戦闘となるわけですが、ここがちょっと違和感を覚えたシーンで、どういうことかというと地下坑道内でのアンファンスとレプティリアの再戦は前のシーン同様よく出来ているなと感じたのですが、ザ・ワンがベルゼブアへと進化して地上に出たとたんにいつもの円谷特撮になってしまうw 実際の風景と合成するなどして可能な限り臨場感を出そうとしているんですが、露天で建物をぶち壊す怪獣が出てきちゃうとどうしても見慣れた「いつもの」円谷特撮になっちゃうんですよね^^;
で、その後アンファンスとして覚醒したネクストが空を飛び回るシーン、ここがまた前のふたつのシーンと質感の上で繋がってこないんです。板野サーカスはいいんですが、地上で殴り合ってるジュネッスと高速で飛び回りながら光線技を連発するジュネッスがイコールにならないんですね。
これはもちろん要求のし過ぎだってのはわかってるんですが、どうせやるならそこまでやって欲しかったというのが本音です。
あとイーグルの攻撃も、ザ・ワンが大きさの上で比較対照物となるものが画面上に存在しない分だけ妙に見えてしまう部分があり、それはもしかしたら実際にはそう見えるかもしれないんだけど演出としてはやっぱり変というか、そんな微妙な感じで……何がかっていうとミサイルの軌道なんですけどね。それに文句つけたら板野サーカスは成り立たないというのはわかってるんですが^^; 一発だけ、ザ・ワンにかなり近づいてから一回ロールして着弾するミサイルがあって、それだけアレっと思ってしまいました。距離感変じゃない? と。


人間ドラマのほうは若干空回りしている感もありました。継夢と真木の病室のシーンはもう少し突っ込んで描いても良かったんじゃないかなと。てか、親子関係より真木と倉島の友情に目が行ってしまうのは悪い癖でしょうか^^:
星川航空の面々はもう狙いすぎ! のあの人たちです、っていうかあの人たちと同一人物だとは誰も言ってませんけど^^;


他には例えばエナジーコアの点滅が心臓のようにアレンジされていたり(これはネクサスでもそうなのかな?)、見所は色々あるんですが、それを全部繋げてひとつの映画としてみたときにどうなのかなあと。それでいいの? って思ってしまったんですね。


そういうことで、総合的に見るとやっぱりもうひとつの感が拭えないんですが、実は一番気になったのが観客だったりします。
月曜日の朝9時20分からの放映分を観たんですが、そんな時間とあって流石に客も少なく、確か8人ほどだったと思います。ただ、その中で親子連れはたったの1組。
もちろん絶対数が少ないので早急に結論を下すのは危険だと思いますが、もし全体的に見ても親子連れが少なかったのだとしたら、ちょっと寂しいです。この映画の最大のテーマは、初代を経験してきた大人たちからネクサスを見ている子供達へのバトン、夢は受け継がれていくんだよということだと思うので。


で、あとは戯言
アンファンスはウルトラマンというより甲冑騎士のような感じで、最初はどうかなと思ったんですが動くとこれが格好良い! ジュネッスよりこっちのが好きです。ザ・ワンは円谷怪獣というよりはB級ハリウッド特撮映画のノリ。……というか全編そ(ry
で、ネクストは=ネクサスで、ザ・ワンは全てのスペースビーストの生みの親(というかジュネッスがザ・ワンを吹っ飛ばしたその粒子から生まれたのがスペースビースト)ということなんですけど、特にその辺は知らなくても問題ないです。星川航空の連中も同様ですがね。ただジュネッスが新宿上空で大暴れした事件は大々的に報道されてるので、どうするのかなと。
てか言っちゃ悪いですがネクサスよりザ・ネクストのほうが格好良い……というか適合者次第でネクサスも姿変わるのかな? ネクサスはまだ一話も見てないんですが、いろんなネクサスが出てくるんなら見ようかなw
最後にスタッフロールで思わず吹き出してしまった事実を

>ザ・ワンの声:小西克幸

し、司令官ー!w