ラヴクラフト全集 (4) (創元推理文庫 (523‐4))

ラヴクラフト全集 (4) (創元推理文庫 (523‐4))


「狂気の山脈にて」を読み返してみたかったので家の本棚から発掘。
この4巻は「狂気の山脈にて」に加え御大の作品の中では一番好きな「宇宙からの色」も入っているのでお得感があるんですよねえ。


「狂気の山脈にて」もお気に入りの作品のひとつで、特にダイアー教授が古のもの(文中では旧支配者)について「彼らは人間だったのだ」という感想を抱くところなどはホラーなのに胸を衝かれます。ただ眠っていただけのところを人間に叩き起こされ、故郷に戻ってみれば荒廃を見せ付けられ、遥かな地下に潜んでいるかもしれない仲間を求めて旅立ってみればかつて自らが生み出した恐怖に直面させられ・・・と、ひたすら不幸に見舞われる古のものにはもう同情すらしてしまいます。この小説における探求者ポジションは古のもののほうかもしれないよね^^; 古のものの正気度ってどんなもんだろう^^;


久しぶりに原点を読みましたが相変わらずの(変わるわけありませんが)読みにくさと面白さに圧倒されてしまったので、他の巻も掘り返してこようと思います。とりあえず次は「時間からの影」でも読もうかな。